初めての「サロマ湖100kmウルトラマラソン」、完走しました。
と、書けて良かった・・・、本当に良かった・・・というのが今の気持ちです。
前日の夕刊配達が終わった後に車で出発。
一般道で比布まで行き、そこから旭川紋別自動車道に(無料区間)。
昔はオホーツクまで車で行くなら5~6時間はかかるイメージだったけど、今なら4時間半程度なんですねぇ。
びっくりするくらいに楽に着きました(^^)v
ただ、出る前に食べた玉子サンドが悪かったのか、お腹がやばい状態で(^^;
スタート地点の湧別の駐車場に着くなりトイレに駆け込み(;´▽`A“
どうなることかと思いましたが、とりあえずそれで落ち着いたので良かったです。
そのまま車中泊で午前3時半頃起床。
セコマのホットシェフで買ったおにぎりで朝食。
着替えなどの準備をして、いよいよスタート地点に。
夜中もでしたが、やっぱりず~~っと雨。
まぁ、こればっかりは仕方がない。
長袖Tシャツの上にのっぽりあんTシャツ、そしてポンチョタイプのカッパ。
雨の中、いよいよスタート!
雨でも、初めての大会はやっぱり新鮮ですよね。
ましてや、あの「サロマ」ですから、気分も高揚してきます。
こんな朝早く(午前5時スタート)で雨にもかかわらず、たくさんの地元の方が沿道で応援してくれている・・・
もう、さっそく涙腺が(^^;
前半は5分30秒くらいを目安に、後半6分~6分半くらいでおさえれればという皮算用(^^;
最初の折り返し部分でyukiponとエールを交わす。先行してるはずのげんさんは見つけられず、残念。
30kmすぎ、左足にちょっと違和感が出てきたけど、それほどひどい感じではないしそのままのペースで。
非常にいい感じ。雨も強くなったり弱くなったりしますが風はほとんどなくて、カッパだとちょっと暑いくらい。
脱ごうかどうか迷ったけど、寒いよりは暑い方が好きな私なのでこのままで。
順調にフルの地点(42.195km)でギリギリサブ4(^^)v
ただ、ここまでやたらとトイレが近くて・・4回もトイレタイム。10kmに1回ペース。歳とるとねぇ・・・(;´▽`A“
45km過ぎあたりから急激に体が重くなる。
さらに左足の膝の外側に痛みが出てくる。
ここらへんから意外に細かいアップダウンが多くなってることに気づく。
さっきまでの順調さはどこへ?というくらいに辛くなる。
50km通過、「あと半分」ではなく「まだ半分」と思ったとき、思わず歩きが入ってしまう。
いかん!と気持ちを切り替えて走り始めるけど、一度でも歩いてしまうと心が弱くなってしまっているのか、しばらくするとまた歩いてしまう。
なんとか55kmあたりの大エイドに到着。
ここで、いろいろ補給したり、5分ほど休んだおかげで気持ちも力も戻ってきた。
再び5分30秒ペースで走り始められる!
よし! と思ったのもそれも2~3kmまででした・・・
またしても歩いては走り、歩いては走りの繰り返し。
この頃には、本気でリタイアを考えてました。
残り、40kmくらい。歩きでは制限時間には間に合うわけもなく。
ジョグノートに書く「初リタイア」の投稿の内容まで考えてました(^^;
ふと「関門」に書いてある制限時間が目に入る。
そうだ、まだまだ走りたくても、途中の関門に間に合わず収容されてしまう人たちもいるんだよな。
少なくとも、まだまだたっぷり時間がある私が、こんな所でリタイアしてていいのか?
そんな気持ちがこみ上げてきて、まだ、頑張ろうと思い始める。
けど、そんな思いとは裏腹に、やっぱり歩いては走り、歩いては走りの状態。
そんなとき、ある男性ランナーさんが私を救ってくれたんです。
いったん歩き始めると当然ですが、次から次へと他のランナーさんに抜かれていきます。
そのなかの一人のランナーさんなんですが、決して速くはないんです。
でも、歩いてる私は当然抜かれてしまいます。
その後、走り始めるとすぐにその方に追いつき、追い越します。
が、また歩き始めてしまうと、しばらくしてまた追い越されるんです。
速くはないけど、黙々と、でもちゃんと「走り続けて」いるんです。
そんなことを数回繰り返し・・・
なんか、すぐに歩いてしまう自分がとても恥ずかしくなってきて。
よし、走ろう!どんなにゆっくりでもいいから歩かない、もうタイムなんかも気にしない。
そして、まずは70kmを目指して走りはじめました。
このランナーさんを見かけなかったら、完走はできなかったかもしれない、いや、きっとできなかったと思う。
結局、この後はエイドでの補給のときに立ち止まる以外は一度も歩くことはありませんでした。
ゼッケン番号も覚えていなくて、結果はわからないのですが、きっとあの人も完走しているはずだと思います。
70kmを過ぎる。
1kmが途方もなく長い。こんなに1kmって長かったっけ?って思うくらい、1kmの表示が現れない。
やっと現れてもそこから「あと何km」って思うとまた気持ちが落ちる。
だんだんと思考が停止していく。
そうだ、考えない方がいい。と頭でわかっても、やっぱり考えてしまう・・・
80kmまできた。
ここで左折してワッカ原生花園のほうに向かい、折り返してここまで戻ってくるんだ。
しかし、ここからが今まで以上にキツイ。
意外にアップダウンが多く、なにより雨まじりの冷たい向かい風が強くなる。
一気に体が冷えていく。
でも、向かい風っていうことは復路は追い風になるってことだ。
「帰りは追い風、帰りは追い風」と、呪文のようにつぶやきながら走る。
コース一面に広がる水たまりが何ヶ所もある。避けようがない。
雨でぐしょぐしょのシューズとはいえ、水たまりに突っ込むとジワ~っと冷たいものが広がる感覚は本当に嫌な感じになる。
それにしても折り返しまでどれくらいの距離があるんだ?
実はちゃんとコースや距離を確認していなかった。
でもきっと、その方が良かったと思う。
このキツイ向かい風のコースが9km近く続くなんて知っていたら諦めていたかも。
でも、繰り返すアップダウンの上り坂を登りきったときに見える先の方に、どこまでも続くランナー・・・・
まだまだか・・・・
ちょっと考え方を変えてみる。
ここでたっぷり距離を稼いでおけば、復路が終わったところからゴールまでの距離が少なくなるというもの。
もし、戻ってからまだ10kmとかゴールまであったりしたら、ほんとに心が折れるかも・・・
いいさ、どこまでも行ってやる。かわりに戻ったあとは残りは数kmで頼むぞ!(事実、2kmちょいだった)
そしてまた「帰りは追い風、帰りは追い風」呪文。
唇をふるわせ、ブルブルと震えながら歩いてたり、収容されるためにスタッフと一緒に座ってる人もたくさん見かける。
一度でも歩いたり止まったりしたら一気に体が冷えてしまうんだろうな・・・
前方になにか変な建物が見える。橋のような?アーチ状になってる。そこに人がいるのも見える。
もしかしてあれが折り返し地点か?
入り口から8.5kmくらいかな。
もしそうなら、あとは追い風に押されて戻ればあと2~3kmのはず。
気持ちが少し明るくなる。
その建物に近づくとやはりアーチ状になっていて、そこを登っていく。かなり急で上まで見えない(^^;
きっと登りきったところに折り返しが!!
ひぃひぃ言いながら登りきると!! 向こう側に降りていくランナー達・・・Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!
まさかまだ先が・・・?と、一瞬死にかけましたが(^^;、反対側を降りきったところに折り返し地点がありました。
期待させ、裏切られ、ホッとする・・・。見事な仕掛け(そうなのか?(^^;)
さぁ、折り返して、あとは追い風だ。
ここで風向きが変わってたりしたら終わってましたね、きっと(^^;。
そこまで神は厳しくなくて良かった。
冷え切ってきてた体も少しずつあたたまってくる。
たぶん、復路は往路の半分くらいしかないんじゃないかな(そんなバカな(^^;;)、って思えるくらい早くワッカを抜けることができました。
そしてすぐに「あと2km」の標識。
来たよ、来たよ、とうとう来たよ。ここまでこれたらもう大丈夫だよ。いけるよ。
こみあげてくるものがある。
残り1km。雨の中を沿道で応援してくれる人が増えてくる。
「おかえり」「お疲れ様」「あとすこし」「がんばれ」
ここだけじゃない、100kmの道のりの間で何度、この声を貰っただろう。
それがなかったら絶対にここまで来れていない。
あと500m。
カッパを脱ぎ、360度カメラを取り出すヾ(ーー )ォィ
沿道からの応援で溢れそうになってくる・・・。
右側でブラスバンドの演奏が。
そこを右に曲がると、いきなりゴールが目に飛び込んでくる!
両サイドからの応援。
放送で、名前まで呼んでくれる。
なにこの演出、泣かせる気満々っしょ!
あふれそうになるのをこらえるため?に思わず「キタキタ~!!くっそ~~!」と叫んでた(^^;
最後の直線はかなりスピードが上がってる自分が可笑しくなる(^^;
ごぉぉぉぉぉる!!
やめないで良かった。初サロマが初リタイアにならなくて良かった。
最後までこれて良かった。なにもかも報われるこの瞬間。
キツかった、本当にキツかったからこそ味わえる気持ち。
100kmを走りきった人にしか味わえない「コレ」があるから、きっとみんなまた出たくなるんだろうなぁ。
途中のキツかったあたりでは「サロマはもういいな・・」と思っていたのに、きっと来年も行くと思う。
でも、来年はもうちょっとちゃんと練習してからにしないとな(^^;
走った距離は嘘つかないっていいますが、走らなかった時間も嘘つきませんね。
来年は笑顔で走りきれるように精進します!(と言いつつ、すぐにまたサボりグセが(^^;)
◆ゴールちょい前からの360度動画です。
よかったらぐるぐる回してみてください。
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